2019年の中頃から少し気になっているライバルサイトがありました。それはトップページのみのツール記事で、とある商標の二語キーワードで上位を取っているというサイトです。
これが約半年間に渡って、私が上位を取っている二語キーワードで上位表示されており、2020年1月のGoogleアップデートでようやく圏外に吹っ飛んでいったという感じなのですが、今でもこういうサイトが非常に多く、ぶっちゃけ「Googleは日本語がわかってねぇ」と思います。
今回は私がずっと監視していたライバルサイトのGRCデータや、明かせる範囲内での細かな情報について紹介するので、ツール記事を使ったSEO対策等に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
ツール記事で上位は取れる?
ツール記事とは?
まずは簡単にツール記事について説明します。ツール記事というのは、ワンタッチで自動的に記事を作成してくれるツールのことで、代表的な物だけでも4種類くらいあります。
私もPSW(パーフェクトサテライトライター)というツールを所有していますが、しっかりとした文章にはなっているものの、人間が読むと文脈に不自然さがあり、一文一文だと違和感がないのに文章になると違和感を感じるというクオリティです。
ハッキリ言うと「他の条件が揃えば上位表示はできるけど、そこに来てくれた読者がその文章を読んで商品を購入してくれることは期待できない」というレベルと言っていいでしょう。
▶勝手に記事を書いてくれるパーフェクトサテライトライター(PSW)の紹介・レビュー|これで外注いらず!?
ツール記事で上位は取れる?
前項でも軽く触れましたが、ツール記事でも上位は取れます。ただしGoogleに補足される可能性があり、目視チェックが入ってしまうと手動ペナルティは必至です。
収益が見込めるキーワードで上位表示をしているサイトにツール記事が存在するパターンはあまりないかもしれませんが、ライバルの少なそうなクエリでは未だにツール記事を結構見ます。
恐らくツール記事をブチ込んでいる人たちは、中古ドメインの精査目的でツール記事を入れておき、良い順位が付いたらちゃんとした記事を入れるという使い方をしているのでしょう。
その中で「思いもよらないクエリで上位表示に成功していて気付いてない」とか、あるいは「他の中古ドメインに付きっきりでそこまで手が回っていない」などの事情があって、そのまま放置されているパターンがあるのではないかと思います。
商標二語キーワードで上位を取っていた事例紹介(ツール記事)
自分のサイトと同じ見出しや文章が使われていたことで発覚
とある商標(健康食品)サイトです。私自身もこの商標周りで複数のサイトを持っており、その中で「商標名+主成分」で1位を取っているサイトがあったのですが…。
私の記事と同じ文章が使われているサイトを見つけ、マークしていたサイトがありました。恐らく運営者が文章を丸々パクったのではなく、特定クエリの上位表示サイトから所々文章をパクるというタイプのツール記事と思われます。
例えば1位~5位に表示されている「商標+主成分」の記事から、少しずつ文章をパクって1記事を仕上げるというような感じです。
各見出し毎に書いている人が変わっているような印象を受け、そのうちのいくつかが「どっかで見たことあるような言い回しだなぁ…」と思っていたら、私の文章だったっていうね。
そして画像を一切使っておらず、文章だけというお粗末な作りでした。ちなみにこの二語キーワードで1位を取っている私のサイトからも売り上げは一切ないので、この記事から報酬が上がっているとは考えにくいです。
実際に上位を取っていた二語キーワード
- 商標名:圏外
- 商標名+主成分:最高4位
- 商標名+口コミ:圏外
- 商標名+評判:最高9位
- 商標名+効果:最高34位
サイトタイトルが「○○の評判と口コミ|効果と最安値に注目」という感じの商標サイトです。キーワード詰め込みまくりで、文章を見ていくと「○○+主成分」で検索した時に上位表示される記事から見出しと文章をパクりまくって構成されていました。
そしてサイトタイトル、記事タイトルには主成分というキーワードが入っていないにも関わらず、○○+主成分という二語キーワードで4位まで上位に食い込んでいたことがあります。
トップページ1記事のみで構成されていて、文字数は恐らく1万前後。1位を取っている私の記事の文字数が4000文字程度なので、倍以上のボリュームがあります。
しかし文章中には○○という商標名の他にも、全く関連性のない商標名なども多数あったことから、ツール記事であることは疑いようがなく、読んだ人は不信感を感じるものであることは間違いないでしょう。
(ポテトチップスの主成分という見出しの中で、レッドブルの味について言及しているような感じ)
最終的にはお星さまになったが…
半年以上に渡ってGRCで監視してきましたが、年末に少し順位を下げ、2020年の1月15日に大きく順位を落としたようです。
もしかすると手動ペナルティを貰ったのかもしれませんし、Googleアップデートではじかれただけかもしれません。
いずれにしても、本来であれば上位表示された段階で外注なり自分で書くなりして、ちゃんとした文章を入れていたはずです。
それをしなかったせいで順位を落とした可能性は高いのではないかと思います。もちろんこのサイトは中古ドメインを使っていたので、ちゃんとした文章を入れていたところでキープできた保証はないわけですが…。
個人的には「上位に入った段階で、ちゃんとした文章の記事に入れ替えていれば、生き残った可能性は十分にある」と思っています。
最後に
個人的には、初っ端の上位表示そのものにユーザー志向がどうこうというのは関係がないと思っています。
上位表示された後のトップ記事同士の削り合いに関しては、滞在率やクリック率などのデータで順位が操作されているような気がするものの、支離滅裂なツール記事でも普通に上位表示が狙えるってことです。
もちろんツール記事からの成約などは見込めないので、あくまでブラックSEOの一環である中古ドメインの精査などに限って言えば、2020年もツール記事が活躍できると言えるでしょう。
興味のある人は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。