健康ジャンルは専門家でもなければ参加しにくいジャンルへと昇華した

私が物販アフィリエイトに挑戦しようと考えた時、1番最初に挑戦したのはダイエット系のサプリメントでした。

理由としては私自身が体型のことで悩んでいたこともありますし、単純に「世の中の女性の多くが興味を持つんじゃないか」と思ったからです。

 

そして実際にある程度の結果を残すことにも成功したわけですが、個人的には「非常に扱いにくいジャンル」という印象が強く、他のジャンルに比べて「素人が一生懸命取り組んだところで、少し難易度が高くデリケートな部分が多い」という印象があります。

私自身は今後の取り組みとして、健康ジャンルの比重は徐々に下げていくつもりです。

この記事では「初心者が健康ジャンルに取り組むことの難しさ」について解説していきたいと思います。

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健康を取り扱う情報に関する諸問題について

読者は「プロ/専門家/医師監修」というキーワードに弱い

インターネット上では顔出ししていないサイトブログを見る場合に、どんな人がその記事を書いたのかという部分を知ることはできません。

例え自分の人となりやプロフィールを軽く紹介していたとしても、全部の記事を自分が書いているとは限りませんし、もしかするとクラウドソーシングなどを利用して他人に書いてもらった記事をアップしている可能性もあります。

 

読者にとってネットを使って調べ物をする場合、その記事が正しい情報なのかどうかは極めて重要です。

そこで自信のある人は「私はこの道のプロです!」ということを明言して、ライバルたちよりも一歩先に出ることに成功したのですが、それを見たある人が「自分もプロだということにしよう!」と考え、自称プロが大量に出現することになりました。

 

最終的にネット上では医者を名乗る一般人も普通に出てくるようになり、つい最近まで「医師監修を名乗り、更には実在する医師の名前や写真を利用して信憑性を高め、その権威を使って運営していた医療系大型サイト」があったくらいです。

病気に悩んでいる人が藁にもすがる思いで検索した先が医者を名乗る人物がやっているブログサイトで、しかもそこに「このサプリメントを飲めば〇〇が治ります」なんて書かれていたら、それを買ってしまうという人が多いのも頷けるのではないでしょうか。

 

社会的な現象にまで発展したWELQ(ウェルク)問題

WELQとは株式会社DeNAが運営していた医療系キュレーションサイトです。

DeNAと言えば野球球団を所有していることでも有名ですし、日本全体で見ても大手企業という印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

そんなDeNAがまとめサイトを運営し、物量作戦によって自分たちの記事を検索上位に押し上げる事に成功しました。ここで問題だったのが「医療に関するデマの情報が上位表示されてしまった」という点です。

 

キュレーションサイトそのものも「他人の記事を切り取ってまとめただけの低品質なパクリサイト」という見方が一部ではありましたが、Naverまとめのように一定数の利用者がいて、ある程度の重要があるという部分を否定することはできません。

しかしその情報がデマだらけだったとなると、これはもはや救いようがないと言えるのでは?

 

Googleも検索結果から低品質なページを排除する方向へ

Googleもこれらの問題を重く受け止め、低品質なページを上位表示させないような処置を施しました。

具体的にどのような対応をしたのかは不明ですが、一部では「正式な医療機関からの被リンクがある記事が高く評価されているのでは?」などと言われています。

 

いずれにしてもこの問題以降、同じようにデマ情報の物量作戦で上位表示させようと思ってもなかなか難しく、その影響を受けるようなカタチでアフィリエイトサイト全体に大打撃があったようです。

私はこの時点で複数の健康食品やサプリメントを扱っているサイトを所有していましたが、商標名で1位を取っていたサイトが軒並み公式サイトやAmazon、楽天に抜かれたくらいの被害で済んだので、売り上げがゼロになったということはありませんでした。

 

健康ジャンルの難しい点

医薬品医療機器等法(薬機法)

世の中には「これを飲めば脂肪が付きにくくなる」というニュアンスの商品や「体脂肪を減らす」というニュアンスの商品が溢れています。

これらは薬じゃなくて食品だったりサプリメントという部類になるので「効果があると明言してはいけない」というような決まりがあるんです。

 

身体の変化や機能、症状・病気の改善や予防等を謳ってしまうと医薬品と勘違いされてしまうということで、広告主からも「あれはダメ、これはダメ」という注文が多く、中には「後で違反してたのを見つけたら成功報酬も没収するかもしれないから気を付けてね」という広告主も少なくありません。

痩せると言ってはいけないダイエットサプリ、目が良くなると言ってはいけないアイケアサプリ、肌が綺麗になったと言ってはいけない化粧品…。私なら買いませんけど、なにか?

 

ビフォーアフターはもちろんNG

私にとってはビフォーアフターの画像は「一種のお約束」というか、誰も万人にそういう効果が起きるとは限らないということを知った上で行っている、恒例行事のような感覚で捉えていました。

これが重大な医薬品医療機器等法(薬機法)の違反になるそうで、化粧品なんかの紹介ページでよくある「使用前と使用後の肌の変化」などは画像も文章もアウトだそうです。

 

今でもそのようなページを目にする機会は多いですが、チクられればアウトの可能性が高く、最近は広告主も敏感になっているという印象を受けます。

私もダイエットサプリの広告主から、赤ペン先生を思わせるような添削アドバイス満載のPDFが送られてきて「直さないと然りべき処置をします」という警告を貰いました。

 

ちなみに引っ掛かっていたのは…。

  • 私はこのサプリメントを飲んで10kgの減量に成功しました
  • 私は脂肪肝が治りました

この2つの文言が「〇〇(商品名)を飲めばそのような効果が得られるという効果保証にあたるためNG」という指摘でしたね。

個人の感想と言えど「私の場合は〇〇に効果があった」とも言えないのは窮屈でしかありませんし、そこの訴求なしで読者にアピールするのは難しいように思います。

 

某アフィリエイト案件にて「効果の禁止」

私が「ちょっと挑戦してみようかな」と思った某アフィリエイト案件では「効果というキーワードを使用しないでくれ」という注文が付いていました。

そして「効果という言葉が使いたいなら、それは『機能』として欲しい」という一言も付け加えられていたのですが、さすがに検索ユーザーは機能という言葉を使わないような気がします。

 

そして実際に「商標名 効果」で上位表示させているアフィリエイターも山ほどいたので、ルールを守る人間が損をしてしまう傾向が強いジャンルには取り組みたくないという気持ちになりました。

今でこそ黙認されているケースも目にしますが、この風潮は徐々に強くなっていくことが予想されます。それにルールを守らない人と同じ土俵で勝負して消耗したくないという気持ちもあるので、私の場合は健康ジャンルへの取り組みは徐々に減らしていくつもりです。

 

最後に

女性なら化粧品の紹介などが得意な人も多いでしょうし、各種美容サプリなどに興味を持っている方も多いと思います。

しかしこのジャンルは非常に締め付けがきついので、他に得意ジャンルがあるなら後回しにするのも1つではないでしょうか。

 

もちろん自信があって取り組む分には問題ありません。しかし医薬品医療機器等法(薬機法)の違反によって裁判になったケースなどもあるようです。

健康・美容ジャンルだけがそうだというわけではありませんが、これらのジャンルを取り扱う際は特に細心の注意を払って取り組むようにしましょう。