私がこれまでに挑戦してきた中で、「これはちょっと労力の割りに収益が見合ってないな…」と感じたジャンルが幾つかあるのですが、マンガのおすすめサイトに関しては収益化が非常に難しいジャンルという印象です。
理由として「広告単価が低い/著作権問題などについてどこまで踏み込むか」という部分で、前者はともかく後者に関してはグレーゾーンが広いので、この先どう転ぶかが分からないという部分があります。
しかしブログを始めようと思ったら、「まずは興味のあるもの、続けられるテーマで始める」というのがセオリーなので、ブログのテーマにマンガを選択するという人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、私が実際に運営して感じたマンガのおすすめサイトを運営する際の注意点や難易度についてご紹介します。
マンガおすすめサイトのマネタイズ方法
マンガおすすめサイトにおける簡単に思い付くマネタイズ方法を幾つか紹介
- Amazonアソシエイトで本そのものやkindleの電子書籍を売る
- 電子書籍サービスへの登録、そこからの書籍購入を促す
- マンガが読めるスマホアプリのダウンロード
- アニメへの横展開やVOD案件
- キャラクターグッズや関連商品の販売など
- グーグルアドセンス広告
意外とマネタイズの方法は幅広いのですが、どれも単価が安すぎるという点で難易度は高いです。それに稼ぎにくいジャンルの割りにライバルも強く、お金目当てで踏み込むのはあまりおすすめできないですね。
私も「マンガ おすすめ」などの検索ワードで一時期上位にいたことがあるのですが、こまめに追記したりリライトしないと順位が落ちていってしまいますし、ギリギリ1ページ目くらいの順位では、そんなに高い収益にはなりませんでした。
メインはkindleなどの電子書籍販売
※2019/02/27時点での利率です。
収益の柱は電子書籍販売になると思います。Amazonアソシエイト利率を見てもらえれば分かるように、kindleはバックが8%なのでAmazon全般で見ると良い方です。
しかし1冊500円前後の8%をどれくらい売ることが必要かということを考えたら、お金が目的の人は心が折れるのではないでしょうか?
ちなみに「こち亀全巻」とは言いませんが、たまに全巻完結済みの作品を大人買いをする人がポツポツいるものの、それを加味しても収益化は難しいというイメージがあります。
kindle?楽天BOOK?ebookjapan?
電子書籍サービスで、主に何を利用しているかはユーザー毎に違います。
マニアックな作品を紹介した時に、コアなファンほどkindleを使っていなかったりするので、どの端末に狙いを付けるかによって機会損失が出てしまうことを覚悟しなければなりません。
私はebookjapanユーザーでしたが、ほとんどのサイトではkindleと楽天bookのアフィリエイトリンクを置いておくという感じでした。
ゲームアプリの案件なら、1つのゲームに対してios用とAndroid用2つのアフィリエイトリンクを置いておけばいいのですが、マンガの場合はどこまでフォローするかも悩んでしまうでしょう。
1つのページでどれくらいの作品をおすすめするかにもよるものの、もし数十の作品を紹介するのであれば、その分アフィリエイトリンクが増えて無駄にスクロールが必要になりユーザビリティの低下も予想されます。
VOD案件との相性もいまいち
U-NEXTやHulu、AmazonプライムなどのVOD案件は、無料体験1件取れれば1000円以上になることも多いので、割と美味しいような気もするのですが、私の体感では「マンガ→アニメ→VOD」へ流すのは難易度が高いように思いました。
私がそうなのですが、アニメのゆっくりな展開が好きになれず「だったら自分のペースで読めるマンガの方が良い!」となってしまうので、単純に「マンガ好き=アニメ好きとはならない」という部分も欠点の1つです。
それにどちらかと言えば、最初からVOD特化サイトを立ち上げて、その中にアニメカテゴリーを作った方が効率が良いような気もします(VODもライバル争いがキツイという印象ですが…)。
著作権問題にどう向き合うか
マンガのコマ画像はグレーゾーン
マンガを紹介するうえで、ついつい使用してしまいがちなのが「マンガのコマ画像」です。それを載せることで「こういう絵なのか!」という直感的なアプローチができるようになるので、読者側からしたら興味を引かれると思います。
…が、使用する側は著作権問題に注意しなくてはなりません。
マンガ紹介サイトのほとんどは、たぶん出版社に許可なんか取っていないでしょうし、コマ画像の使用は原則的にはNGだったと記憶しています。
芸能人の写真なんかを普通に使ってアクセスを稼いでいるブログも山ほどありますが、これも原則的にはNGのはずです。
最近は漫画村の問題を受けて、著作権問題について取り沙汰されることが多くなってきました。今後はダウンロードした側も違法になるとかならないとか、それを法案化するとかしないとかでニュースになっていますね(詳しいことはググってください)。
私が考える、今後のグレーゾーンの流れについて
個人的には「著作権違反について徐々に厳しくなる→VOD関連で芸能人の画像使用サイト、マンガの画像使用サイトの一部がBANされる→BANされた人間を皮切りに通報ドミノ→グレーゾーンが大きく淘汰される」という気がしてなりません。
そう考えると「コマ画像等を一切使用せずに、ネタバレに触れない程度で紹介する」というのは非常に難易度が高いです。それに読者の多くは、そういう健全なコンテンツよりもコマ画像使いまくり、転載しまくりのブログを好むような気もします。
ネタバレもどうなんでしょう。「放送されてから5年も6年も経った作品なら今更…」という気もしなくもありませんが…。
「じゃあ4年は?3年は?」となっていったときに、いじめのように「やられた方が著作権侵害だと言ったら違反」という流れになったら、それはもうモラルと博打の世界です。
「じゃあ自分が5年前に書いた記事を丸パクリされたら?」って考えたら何か嫌な気もしますし。人の作品のネタバレを誰かにパクられて「人の記事パクらないでもらえますか?」というのも、なんとなく気持ちがスッキリしません。
5年前に書いた「ドラゴンボールのエンディングの話」を別のブロガーに丸パクリされたら?武田鉄矢がトラックに轢かれるかどうかはネタバレ?…なんか疲れてきませんか?
趣味の延長&著作権を守っての運営なら全然OK!
もちろん「好きだから運営したい」という気持ちは否定しません。
むしろそういう人がコンテンツを作ってくれた方が、お金目当ての人が書いた記事よりも質は良いことが多いと思うので、検索結果はクリーンになっていくでしょう。
ただし、どうしても著作権問題については難しいように思います。自分がルールを守って運営していても、隣で違反をしながらアクセスを集めている人間を見るのは面白くないです。
そこで「じゃあ自分も!」となるのか「ダメなものはダメ」となるのか、そこにモラルが現れてきます。個人的には後者に報われて欲しいという気持ちでいっぱいですが、残念ながら今の世の中とGoogleはそうじゃないような気が…。
私は「違反はしたくない→でも、違反している人と同じ土俵で戦っても勝てない→余計にストレス」という感じで、もうマンガ系のサイトからは撤退してしまいました。
もし自分でマンガが描けるというスキルがあるなら、自分で書いたマンガの中で有名作品を紹介するとかやったら面白そうですけどね。
最後に
なんで漫画村が流行ったかという部分を考えたら分かるかと思いますが、エンタメ系は「法律ギリギリ(アウトなんだけど訴えられていないというライン)」が1番儲かります。
ですが漫画村の顛末を見てもらったら分かるように、あんなことはやるもんじゃないです。そういうサイトにアドセンスを載せてBANされたら?Amazonアソシエイトも停止になったら?損害賠償を請求されたら?
ブログを書いて1円でもお金を貰ったら、それはもうプロと一緒です。知らなかったでは済まされないことも多いので、ぜひ注意して取り組みましょう。